走る・歌う・踊る競輪アイドル

「LOVE9」のスタートは、伊豆修善寺の競輪学校（サイクルスポーツセンター）からでした。自転車もヘルメットもグローブもないままに訪れたメンバー達を、サイクルスポーツセンターの方々は快く迎えてくれました。
初めて自転車でバンクを走るメンバー達は、バンクの斜度や、自転車の操作にとまどいながらも懇切丁寧な指導で、少しずつ競輪に慣れ親しんでいきました。定期的に練習に通ううちにいつしかトレーニングは本格的になり、バンクを自由に走れるようになった頃には、メンバー達もすっかり自転車で風を切って走ることの喜びを覚えていったのでした。3月には全国から厳しいオーディションによりメンバーが選ばれ、「LOVE9」のメンバーも9名になりました。
誰が信じたでしょうか？メンバー達ですら本当にレースができるのか半信半疑でした。誰も乗れなかった、走れなかったあの日からわずか半年足らず…。「LOVE9」の思いとテーマに賛同した松戸競輪場の厚いサポートを受けて、4月22日、ついに松戸競輪場ファンタジーナイトレースVol.1での華やかなデビューを遂げました。観客の声援と熱い視線に見守られながら、一瞬の静寂・・・スタートのピストルが音高らかに鳴った瞬間、夢物語が現実になりました。「LOVE9」が本当に走り出した瞬間でした。苦しい修善寺での練習、連日真夜中まで繰り広げられたミーティング、何もわからない中での試行錯誤の日々が報われた瞬間でした。魂のデビュー戦ではテーマ通り”爽やかな風”がバンクを駆け抜けました。